歌姫
冬が嫌いなの
君は愛おしそうに
手の中の小鳥を撫でた

寒いと喉が死んじゃう
私もこの子も歌えない

私に音を頂戴
何か歌っていたいの
歌い続けなければ
声を失くす気がした


眠ることが怖い
君は愛くるしくその目を細めて見せた

私夢の中で歌う
現実では声が出ないの

私に声を頂戴
喉震わす声ください
歌い続けたけれど
失くした声もどらない



私に歌を頂戴
何か歌っていたいの
歌い続けたのなら
きっと明日が見える